
人事異動でいなくなってしまうというようなことなどもいろいろあるわけでございます。そういう意味では、奈井江町文化ホールさんなど、コンチェルトホールということで、ここは音楽専用ホールでございますが、非常に活発な自主事業などを展開し、多目的にも使っていらっしゃるわけでございます。ホールの音のよさに引かれて、札幌やまた道外のかなりハイレベルな演奏家たちが、あそこでやりたいという気持ちを持っているというようなこともあります。えりすぐられたプログラムなどによりまして、地域の方々も、町外からも、非常にたくさんの方がお見えになるというようなことでございます。それを運営し、マネージメントに携わる方がそこにずっといることができるかどうか、そういう課題もまたこれからでてくるのではなかろうかという気がするわけでございます。つまり、すぐれたアートマネージャーと人事異動の関係、こういう問題なども、行政直営の場合には課題として担っているということでございます。 次は、第三セクターで運営する場合でございますが、えてして貸し館中心に陥りやすいわけでございますが、しかし、貸し館を主機能とするホールもまた必要なわけでございまして、そういう意味では一概に言えないことでございますけれども、ただ、自主事業をしてもいいような状況においても、なかなかそれができがたいというようなことも出てくるんじゃなかろうか、そういう気がするわけでございます。アートマネージャーというのは、施設マネージャーに偏ってしまう傾向ということも、また否めないんじゃないかろうかという気もいたします。 3番目は、民間委託で運営する場合でございますが、これがこれから大いに研究を要する1つのタイプじゃなかろうかというような気がするわけでございます。すぐれたスペシャル・アートマネージャーという方々は、決して今いないなわけじゃなくて、民間の、特にいろいろなエージェントの方々の中にたくさんいらっしゃるわけでございます。朝から晩までそういうことばかりやって暮らしている。もう本当に、先ほど申し上げました「ワカモノ」、「バカモノ」、「ヨソモノ」のうちの、「バカモノ」と「ワカモノ」が合体したようなすごいエネルギーと創造性を持ってやっていらっしゃる、そういう民間のエージェントの方々がたくさんいらっしゃいます。ああいう方々をどうやってこれから公立文化施設の中で活用していくかという問題もまたあるんじゃないかという気がするわけでございます。 行政の皆様方が一生懸命になってスペシャル・アートマネージャーとしての研修を積まれ、そして、しかるべき効果を、成果を発揮された。けれども、やっぱり人事異動でぱっ
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